ゲームレビュー「同人ing」
学生時代と言えば青春
部活も良し、恋愛も良し、勉強も良し、遊び倒すのも良し
幾つもある選択肢の中から自由に選べばいい
いやぁ、青春って良いね
え?自分?
部活にのめり込んだけど、それ以外は割と適当だったな/ホモ+ビッチしかいなかったし
ってことで毎度(°д°)ノ
前回のレビューから10日が経ちましたが、サボり過ぎた(´д`)
せめて一週間に一本はレビューしたいね
で、久々のレビュー作品はコレ
作品名=同人ing/サークル名=星団ファミリー/ジャンル=同人ゲーム制作ビジュアルノベル
実は今回、別の作品をプレイ+レビューしようと思っていたのですが、ツイッター上で丁度同人ゲームを作るゲームなんて面白いんじゃないかと某ショタスキーさんが呟き、複数の方がそれに反応し、自分はこのサークルさんのURLをツイートさせて頂き、折角話題になったし先こっちやるかと思い立ち、プレイしました
一章から三章までプレイし、総プレイ時間は10時間程度だったと思います
シナリオ=同人活動をした事のない高校生達が同人ゲームで135万円稼ぐ無謀な挑戦への奮闘を描く
主人公=赤名康平は作家志望の高校生だったが、書いた作品に「イラナイサクヒン」の烙印を押され、自らの未熟さを呪いながら原稿をゴミ箱に捨てた
しかし、ヒロイン=小湊伊織が原稿を拾い上げ、それを読んで感動し、赤名を同人活動に誘う
同人活動している人にとってはあるあると思わずほくそ笑むような内容で、同人作品をプレイする人によっては普段みない同人サークルの側面を知れるそんな作品です
同人活動の経験を活かしたシナリオ+展開はリアリティに富み/エンタメ性もいい
キャラクターの表情やモーションもかなり豊富で視覚的にも楽しめる
反面、一枚絵の数が若干少なめ/作中に出てくる同人作品のイラストを含むとある程度多くなるが場面の描写ではないので一枚絵による表現力に少々欠ける
もっとも、それを補う立ち絵の豊富さがビジュアル面の売りと思う
現実世界や体験談等を元にした作品である為、コミケ/コミティア/とらのあなといった聴き慣れた名前が登場し、作中での制作場面で同人市場でのジャンルの需要/売り方/ジャンルのよる盛り上がり方等の分析は本格的で売れ方/作品傾向の例えに現実の作品が出たりするので世界観には馴染みやすい
エンタメ性も豊富ではサークルメンバーは男1+女4(三章終了の時点で)/メンバーがそれぞれシナリオ/イラスト/広告/スクリプトに特化した最高のメンツ+マンションの一室が作業部屋/即売会毎に売り上げアップ――理想的展開
まぁ、現実でもない事もないがこういうありえなさがゲームとしての良さ
ねーよwwとか突っ込みつつもこういう形で制作出来たら良いなと何処かモチベーションも上がる
各キャラが抱える悩み+苦しみを描きつつ、それを乗り越え成長する王道的展開も熱い
キャラクター性も割と王道的なキャラクター性
赤名康平=主人公/シナリオ担当/熱血/リーダーシップ/前向き/鈍感+天然のたらし
シナリオは基本赤名の一人称で進み、一枚絵以外で立ち絵は無し/文書だけで十分感情移入しやすいが他のキャラのように立ち絵/豊富な表情+モーションがあればより良かった
小湊伊織=メインヒロイン+赤名のたらしの第一被害者/イラスト担当/天真爛漫娘+若干の天然要素
メインヒロインなので赤名との絡みは多く、表情も豊富
作品の後半にはお色気シーン有り
瀬川瑠璃子=サブヒロイン/管理+広報担当/ドS+女王様/知性的で参謀役/お色気担当+その実下ネタに弱い――
本作の参謀役でサークルの運営+広告+資金管理等をすいすいとやってのけるが影での努力家
成宮奏=サブヒロイン+赤名のたらしの第二被害者/音楽担当/勝気で我がまま/正統派ツンデレ
プライドが高く、弱みを見せず、瑠璃子と衝突する事が多々ある問題児ではあるが表現者なりの悩みによる不器用な感情の吐露であり感情移入しやすいキャラであり、作中でもっとも成長した人物
メインキャラが成長していく過程は殆どが自分より上の人物に刺激や叱咤激励によるもので奏はもっとも多くの人物によって成長したキャラクターか
また正統派ツンデレと書いたが、最近の流行りである普段はツン時々デレではなく、最初ツン後々デレのタイプである/誰が何といおうが後者が正統派である
時海色葉=サブヒロイン+赤名のたらしの被害者になりそう/スクリプト担当/不思議系/着物
三章から登場するキャラクターだが、存在感十分で、女王様瑠璃子を唯一翻弄する人物
キャラ面ではイラストの上手さ+立ち絵の豊富さと相まってかなり魅力的
他にも様々なキャラクターが登場し、ほとんどが同人関係の人物で第一印象は割と悪めだが後々そのキャラの持ち味を出したりするあたりに愛を感じる
キャラの魅せ方が単調であるがそれぞれしっかりとした役割があるので決して悪くない魅せ方
そうそう、作品内ではシナリオ+イラスト+演出に対するレビューは多いが音楽に対するレビューが多くないと書かれていましたが、確かに自分も音楽に集中した事はなかった
自分もシナリオ担当の立場上、シナリオ+その延長線上であるキャラに目がいきがちだ
今回は楽曲にそれなりに意識を向けプレイして見た/種類は豊富で場面にあったBGMが使用されていて、いい感じに表現されていた
ピアノ+メロディ主体であり、ドラマーの自分は場面とあっていたとしか感想が出せない、ぐぬぬ
ドラム以外の楽器知識も身につけたいものだ
テーマとしても同人ゲームで同人活動を描く奇抜さはカーブのように鋭いが、王道的展開だから読みやすい
これは個人的な予測だが、作中での同人に対する描写は制作者である星団ファミリーのサークル方針/個人的な想いが少なからず影響していると感じた
同人ゲームは同人全般でみればまだそこまで島が大きい勢力でないが、二次創作にない0から1を作る楽しさや誰も作った事にないゲームを作れる/作る=自由/制作欲が作中で言及され、胸がかっと熱くなった
ブログでも書いたと思うし、創作する上で自分も同じ想いを抱いているから自分だけじゃないんだと嬉しくなった
ちょいとレビューから外れるが同人活動、いや生きる上で目標に掲げている言葉が自分にある
『Keep moving forArd to the Frontier』=遥か彼方を目指し、前へと進み続ける
Frontierは未開拓地とかそんな意味の言葉です
自分は生きる上で自分が行ける場所まで進みたい。それは誰かが到達した場所ではなく、誰も到達していない場所へ――そして例え未開拓の場所に到達しても更なる高みを目指して進み続ける――そんな目標を掲げています
きっと同人ゲーム作ってる人達もそんな想いを抱いているんだなと感じました
おや、何処かで聞いた事なる台詞だなと思う方もいると思いますが、言葉自体は尊敬している方達の作品から影響を受けた言葉です
しかし、この目標自体は中学か高校時代からうっすらと思っていて、それを上手く表現できる言葉が無かったが、多くの作品に触れて、表現出来る言葉を見つけて、掲げた言葉です
で、話を戻しますが、テーマ性も十分魅力的で同人に関わっている人には是非プレイしてほしい作品です
プレイ時間は長めですがそれだけの価値のある作品です
で、意図して書いたものか分かりませんが作中で二次創作に対する批判も書かれていました、割と辛辣に
その辺もまぁ、よく思う
「原作崩壊しまくった二次創作に愛があるのか」
自分は過去に同人活動をやっていた知人が居て同人の話を聴けたのですが、やはり最近の二次創作の有り方に疑問があるようで
自由に表現出来る場所が同人だとも言いますがリスペクトの無い二次創作は只の模倣品+盗作+粗悪品だと思っている
またグレーゾーンである著作権の関わる作品ではなにをやって良い道理はなく、著作権に関して法律が改訂する話でも、同人に対する圧力だ/日本経済が衰退する/同人は経済効果があると一方的で保身的な意見しか大きくは上がらず、二次創作が駄目ならオリジナルを作ろうとならなかったのが少しだけ悲しいかな
まぁ、魔改造大好きな日本人の気質でもあるのかもしれないな
別に二次創作が嫌いじゃないんだ
好きな漫画の絵を模写した事もあるし、作中で描かれない場面を妄想したりもした
しかし二次創作で赤字でも金銭のやりとりがあるのは反対だし、R-18に多い原作の面影の無いキャラ+知名度を借りただけの作品に愛はあるのかと疑問に思う
また反れましたが今言ったように、二次創作への批判や同人から商業への険しい道のり――同人の裏面にも幾つか焦点が当てられているので少し考えさせられる作品でもあります
この作品から学ぶものは多かったです
久々に創作欲がかなり上がったので飯食ったら投稿用原稿を進めたいと思います
では今回はこの辺でノシ
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